春からの芽を切り返しながら、3〜4番芽あたりを利用する。 こうして何回も切り返すわけである。 それでもゴツくなる部分は、秋に剪定してはずしていく。 5月の作業は以上に加えて、枝の呼び継ぎも行っている。 8月のカエデは葉の量に注目していただきたい。 全体が春先のように枝が透けて見えている。 葉刈りをかけたわけではなく、葉数を減らしているのである。 この程度葉数を少なくしても大丈夫。 枝をゴツくしたくないための河村さんの方法である。 このカエデ・は大型の小品(20数p)からの改作。 印象としては中品からの改作である。 模様樹風に作ってあった作品を、頭部を飛ばしーの枝だけを利用している。 8月の作業は剪定と葉刈り。 そして針金掛けである。 この素材もまだかなり変化しそうで、裏面の根の整理、根接ぎ、頭部を飛ばした後の処理など、今後相当に手が加えられそうである。 針金掛け後の姿は、カエデとしては変わった形となっている。 動きは立ち上がりから右に行き、そこから急に左に返している。 枝もやや右に出て、そこから吹き流しのように左に流れている。 この作品も数年で見違えるような優品となることが予想される。 |